私の黒歴史~競馬場にて④

前回、Yちゃんにはもう中途半端に近づくのはやめようと決意した。

(Yちゃんは何とも思ってなかっただろうが、僕の自尊心を守る為です)

 

で、何となく競馬場に行く張り合いは減ってしまったのだが、それでも行っていた。

借金は相変わらずそのままあり、返済のためにはわずかながらでもチャンスを逃してはいけないと考えていたからだ。

何とおバカなんだろうと、今は思う。

1ヶ月に10万円ずつ稼いで10ヶ月で返済というプランも立てられたはずだ。

その過程で色んな経験も積むことが出来るだろうし、人付き合いも広がるかもしれない。

しかし、人間は慣れてしまう生き物で、何とかなっているとそれに流されてしまう傾向があるのではないだろうか。

私の場合、特にその傾向が強かったように思う。

 

ともかく、相変わらず競馬場に出勤していた。

それで、今度は窓口のUちゃんという子と顔見知りになった。

Uちゃんも学生のアルバイトだった。

 

彼女もとてもいい子だった。

金もなくダメダメだった僕に優しくしてくれた。

しかし、僕は彼女に色々とひどいことをしてしまったと、今思う。

今は分かるんだけど、当時の僕にはそこまで思考が行き渡らなかった。

 

彼女に会って色々とお詫びしたい。でも、それは出来ないだろうからこの場を借りて謝りたい。

 

ハンパな奴が中途半端にお付き合いを申し込んですみませんでした。

いきなり部屋に連れ込んでキスしようとしたりしてすみませんでした。

君が夜中に電話をくれて会いたいと言ってくれた時に、行かなくてすみませんでした。

 

どれもこれもひどい話だ。

もし20年前にタイムマシーンに乗って戻れるならば、自分に会いに行ってホッペタを張り倒して説教することだろう。

 

Uちゃんごめんなさい!

 

第5部へ続く